私の一推し免疫染色
ナプシンA―原発性肺癌と転移性肺癌の鑑別
前田 昭太郎
1
,
片山 博徳
1
,
岩瀬 裕美
1
1日本医科大学多摩永山病院病理部
pp.1244-1246
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102272
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はじめに
ナプシンA(分子量:35.0kDa,等電点:5.29)はHiranoら1)によって,二次元電気泳動法を用いて高分化型肺腺癌組織から見いだされ,N末端部分の合成ペプチドを抗原としてナプシンAに対するモノクローナル抗体として作製された.
Hiranoら1)は,このナプシンAの肺腫瘍における発現を検討した結果,原発性肺腺癌43例では高分化型12例中12例(100%),中分化型19例中19例(100%),低分化型12例中8例(66.7%)に陽性を示したのに対し,転移性肺腺癌30例では全例に陰性であり,ナプシンAが原発性肺腺癌と転移性肺腺癌の鑑別に極めて有用であることを証明した.
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