今月の主題 臨床医のための血液疾患の理解
血小板と凝固系異常
血小板減少へのアプローチ
倉田 義之
1
1大阪大学医学部附属病院輸血部
pp.540-542
発行日 1994年3月10日
Published Date 1994/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902643
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ポイント
●血小板減少を惹起する病態には,ⓐ血小板産生の低下,ⓑ血小板破壊の亢進あるいは消費の亢進,ⓒ血小板の脾臓でのプーリング,がある.
●血小板減少症を鑑別診断するにあたっては,上記病態を考慮にいれ,下記に示すような各種検査をする必要がある.ⓐ各種血液検査,ⓑ骨髄穿刺・生検,ⓒ腹部エコー検査,ⓓ血小板寿命検査.
●自動血球計数器で血小板数を測定している場合には,偽性血小板減少症の可能性を考え,血液塗抹標本で血小板凝集像がないことを確認しておく必要がある.
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