今月の主題 糖尿病 1993
トピックス
インスリン受容体異常症
門脇 弘子
1
,
門脇 孝
2
1朝日生命糖尿病研究所
2東京大学医学部第3内科
pp.1535-1537
発行日 1993年8月10日
Published Date 1993/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902243
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●近年,インスリン受容体遺伝子の変異がインスリン抵抗症や糖尿病の成因となることが明らかにされた.これらの病態は黒色表皮腫,高アンドロゲン血症を認めるtype A,Leprechaunismなどの高度のインスリン抵抗症から一般のインスリン非依存型糖尿病と変わらない臨床像を呈するものまで広いスペクトラムを有する.
●インスリン受容体遺伝子変異は,機能的に①受容体生合成の低下,②受容体の細胞膜挿入過程の異常,③インスリン結合親和性の低下,④チロシンキナーゼ活性の低下,⑤受容体の再利用の障害などに分類される.
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