今月の主題 糖尿病 1993
トピックス
糖輸送担体とNIDDM
井上 雅寛
1
,
岡 芳知
2
,
赤沼 安夫
1
1朝日生命糖尿病研究所
2東京大学医学部第3内科
pp.1532-1534
発行日 1993年8月10日
Published Date 1993/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902242
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●グルコースの細胞への取り込み口である糖輸送担体は,インスリンの作用する標的臓器ばかりでなく,膵β細胞においても血糖認識において重要な役割を果たしている.
●NIDDM患者の骨格筋での糖取り込みは減少しているが,GLUT4糖輸送担体の総量は減少していない.したがって,細胞膜へのトランスロケーション低下や糖輸送担体の活性化の障害が考えられている.膵β細胞では多くの糖尿病モデル動物でインスリン分泌の低下,血糖値の上昇とともにGLUT2の発現の低下が示されているが,原因か結果かは未だ明らかでない.
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