今月の主題 出血傾向の臨床
血小板と出血傾向
骨髄抑制による血小板減少
田所 憲治
1
,
高橋 孝喜
2
1日本赤十字社中央血液センター研究部
2東京大学医学部附属病院輸血部
pp.84-85
発行日 1993年1月10日
Published Date 1993/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901932
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●巨核球は種々のサイトカインの働きによって多能性幹細胞から分化増殖し,血小板を産生する.この巨核球の低形成,無形成は血小板の減少をもたらす.
●末梢での破壊による血小板減少との区別は,骨髄での巨核球数の減少の確認による.
●原因は先天性の巨核球低形性と後天性の骨髄抑制に分類される.後者は癌などの浸潤による造血の場の障害と,幹細胞,前駆細胞の障害に分けられる.
●治療は原因療法,原因の除去が主で,出血時やそのおそれがある時のみ血小板輸血を行う.
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