今月の主題 肝硬変から肝細胞癌へ—臨床医の正しい診療のために
肝硬変でみられる病態とその治療の定石
肝硬変患者における一般薬物治療の留意点
松嶋 喬
1
1北海道大学医学部・第3内科
pp.1604-1606
発行日 1992年9月10日
Published Date 1992/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901674
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ポイント
1)肝硬変では,血清アルブミンの低下,肝血流の減少,肝臓での薬物代謝能の低下によって,投与薬物のクリアランスが低下し,血中濃度が上昇する.
2)低アルブミン血症,門脈-大循環のシャント形成,腎機能低下,および脳症の既往歴を認める肝硬変のほかに,非代償性肝硬変としての自・他覚的所見を認める症例に対しては,投与薬物の減量が必要である.
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