今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順
消化器疾患
過敏性腸症候群
小山 茂樹
1
1滋賀医科大学・第2内科
pp.612-613
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901449
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過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome;IBS)とは,「腸管の機能異常に基づき,運動・緊張の亢進,その他の不調和が起こり,それによって種々の腹部症状を伴う便通異常が持続するもので,その患者取り扱いにおいて,多くの場合心身医学的立場からの考慮が重要な意味をもつ症候群」(並木1))と定義されている.つまり,大腸・小腸を含めた腸管の機能異常である機能亢進が主体で,それによる便通異常(下痢,便秘,または下痢・便秘の交替)と腹痛,ガス症状,その他不定な腹部症状が,かなりの期間(2カ月以上)持続する疾患である.
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