今月の主題 循環器薬の使い方 '92
心筋症
肥大型心筋症治療薬の使い方
安田 聡
1
,
永田 正毅
1国立循環器病センター・内科心臓部門
pp.158-159
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901339
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ポイント
1)肥大型心筋症では心室の伸展(distensibility)の低下による充満障害があり,inflow failureともいえる特異な病態を呈している.
2)治療目的は左室内圧較差の改善,左室充満能の改善,心筋虚血予防,不整脈予防にある.
3)閉塞性例ではβ遮断薬が用いられる.
4)非閉塞性例ではCa拮抗薬が主に用いられる.左室拡張末期圧高値の場合はβ遮断薬が選択される.
5)心房細動の予防,治療が肝要である.
6)心室性不整脈の予防にIa,Ib群を投与する.
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