血液疾患診療メモ
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の臨床像
宮城 征四郎
1
1沖縄県立中部病院
pp.1652-1654
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901069
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慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pul-monary Disease;COPD)は,慢性気管支炎,肺気腫およびいくらかの可逆性を残した気管支痙攣や狭窄などの要素が輻輳する慢性気管支喘息などの症候群であって,ときに1疾患としての取り扱いが困難な病態である.
とくに患者の協力が必要とされる肺機能検査や選択的肺胞気管支造影法などの気道に関する形態学的検査,気道過敏性テストなどが不可能となる末期状態や急性増悪時には,本症候群の構成要素としての基礎疾患を厳密に区分することはきわめて困難であり,COPDと一括して取り扱うほうが臨床的に便利であり,事実,そのように取り扱われてきた.
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