血液疾患診療メモ
原因不明熱(FUO)と血液疾患
岡田 定
1
1昭和大学藤が丘病院・血液内科
pp.740-742
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900848
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
発熱は日常診療で遭遇することがもっとも多い症状のひとつである.原因不明の発熱が長期間続き,患者に苦痛と不安を与え,医師にとって診断が難問になることがある.原因不明熱(Fever of Unknown Origin;FUO)は,Petersdorfらにより,表1のような診断基準が示されている.この基準により,ウイルス感染などの急性感染症や原因疾患の診断が容易な例は除外される.
この基準が示された30年前と同様,医療技術の進歩した今日でも,FUOの3大原因疾患は,1)感染症,2)悪性腫瘍,3)膠原病であり,この3者でFUO全体の2/3を占める(表2).
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.