今月の主題 感染症の動向と抗生物質
院外感染
不明熱(FUO)
根岸 昌功
1
1東京都立駒込病院・感染症科
pp.1650-1653
発行日 1986年10月10日
Published Date 1986/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220551
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
発熱性疾患の患者を診療する際,当然その原因となる疾患が追求され,現病歴,既往歴,家族歴,自・他覚症状,理学的所見,検査成績をもとに診断が下される.診断がつかない場合は,病歴,経過などの詳細な再検討がくり返し行われる.この間,患者の状態が許すなら抗菌剤などの予測投与をせず,診断に努めるべきである.解熱剤など対症状治療剤の投与は診断を妨げるとは思えず,患者の苦痛を緩和することが大切である.
駒込病院感染症科には,不明熱で紹介される症例が多数あり,不明熱患者の診断への手順と若干の経験症例について述べる.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.