増刊号 診断基準とその使い方
XII.感染症,その他
1.不明熱(FUO)
那須 勝
1
,
後藤 陽一郎
1
1大分医科大学・第2内科教授
pp.2350-2351
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222114
- 有料閲覧
- 文献概要
■疾患概念と疫学
日常の診療において発熱はしばしば経験される一症候である.感染症をはじめとして悪性腫瘍,炎症性疾患などの多くの疾患が発熱の原因となるが,たんに発熱のみが前景にたち,その基礎疾患の存在が明らかでないことも少なくない.
不明熱(Fever of Unknown Origin;FUO)という概念は決して診断名ではなく,病因が決定できなくて説明のつかない発熱という意味である.適切な診断手段を用いると,正しい病因診断が得られるものである.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.