今月の主題 消化器薬の使い方—その効果と限界
腸疾患
炎症性腸疾患の薬物療法の限界と栄養療法
平川 博之
1
,
福田 能啓
1
1兵庫医科大学・第4内科
pp.644-646
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900816
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炎症性腸疾患として潰瘍性大腸炎とクローン病(Crohn's disease)を取り上げるが,これらの疾患は難治性の非特異性炎症で原因療法がなく,患者を緩解に導入し緩解状態を維持することが治療目標になっている.病勢の増悪時には,食事摂取量の不足・吸収障害や腸管からの蛋白漏出・出血などによって,しばしば栄養不良に陥る.このため薬物療法だけではなく,栄養療法も重要な治療法になっている.以下,当教室で行っている治療方針にしたがって,薬物療法の限界と栄養療法の実際を概述する.
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