今月の主題 消化器薬の使い方—その効果と限界
腸疾患
炎症性腸疾患の薬物療法の基本
朝倉 均
1
1新潟大学医学部・第3内科
pp.630-634
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900810
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ポイント
1)潰瘍性大腸炎・クローン病に共通する事項
①患者の全身管理,栄養障害,脱水,電解質,貧血,低蛋白血症の補充療法を十分に行う.
②初期治療にサラゾピリン®,プレドニソロンを十分量投与する.
③緩解後の維持療法を,副作用をチェックしながら長期にわたって行う.
④難治例には免疫抑制剤を併用する.
2)潰瘍性大腸炎について
重症,激症,中毒性巨大結腸症には,強力静注療法やプレドニソロン腸間膜動注療法を行う.
3)クローン病について
薬物療法とともに栄養療法,とくに成分栄養剤による経腸栄養を長期に併用する.
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