今月の主題 消化器薬の使い方—その効果と限界
腸疾患
炎症性腸疾患に対する新しい治療薬の展望
北洞 哲治
1
,
吉田 武史
1
,
仲村 洋
1
1国立大蔵病院・消化器科
pp.648-649
発行日 1991年4月10日
Published Date 1991/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900817
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炎症性腸疾患の薬物療法の現状については別項で詳しく述べられているが,残念ながらその薬物療法には限界があり,とくに難治例に対する治療あるいは再発防止を含む根本的治療という意味では無力といわざるを得ない.原因不明とされてきた炎症性腸疾患ではあるが,近年,病因病態に関する精力的な研究が集積されつつあり,その病像も少しずつ明らかとなってきた.本稿ではこれらの知見に基づいて,炎症性腸疾患発症機序を考察する中で,将来の新しい治療薬について探ってみたい.
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