今月の主題 膠原病—活動性の評価と治療の選択
診療上の特別な問題
慢性関節リウマチにおける関節置換術
腰野 富久
1
,
三ツ木 直人
1
1横浜市立大学医学部・整形外科
pp.2276-2279
発行日 1990年11月10日
Published Date 1990/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900595
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慢性関節リウマチ(RAと略)に対する薬物を中心とする保存療法は近年急速に進歩し,その完全制圧も将来可能と思われる状況となった.しかし,発症したRAによる関節変形は薬物および理学療法ではいかんともしがたく,手術療法を行わざるをえない.今後もRAの治療を行ううえで,手術療法はきわめて重要な柱であり,整形外科医以外の医師も十分に外科療法の内容を理解する必要がある.
RAに対する手術は,関節の破壊予防と炎症の鎮静化を目的とした滑膜切除術などと,破壊された関節の機能再建を目的とした関節形成術などに分けられる.人工関節置換術は関節の機能の再建を目的とした関節形成術であるが,同時に滑膜の切除も行い,炎症の鎮静化をはかり,疼痛を消失させる.
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