今月の主題 抗生物質の使い方
内科的感染症と抗生物質投与法
好中球減少時の発熱
大熨 泰亮
1
,
林 恭一
1
1岡山大学医学部・第2内科
pp.1190-1192
発行日 1990年7月10日
Published Date 1990/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900298
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悪性腫瘍の化学療法中に,副作用としての好中球減少とともに発熱を認めた場合の対応について述べる.好中球は主として細菌や真菌感染の防御に重要な役割を果たしているが,抗悪性腫瘍剤を投与中の患者では,好中球数の減少とともにその機能(貪食能,殺菌能,走化性)も障害されており,また,マクロファージ,リンパ球機能も障害されているため感染症を合併しやすい.好中球減少時に発生した感染症は急速に進行し,放置すると致死的となり得るため,早急な対応が必要である.
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