特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療
心房細動の病態と診断
心房細動患者の死因
安 珍守
1
1大阪府済生会野江病院循環器内科
キーワード:
心房細動患者の死因
,
心不全
,
脳卒中
,
非心血管死
Keyword:
心房細動患者の死因
,
心不全
,
脳卒中
,
非心血管死
pp.2264-2267
発行日 2023年12月10日
Published Date 2023/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229325
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Point
◎心房細動患者における死因として,心血管死〔cardiovascular(CV)death〕のなかで最も頻度が高いのは心不全であり,全死亡の15%前後の割合を占めていた.
◎脳梗塞,脳出血などの頭蓋内疾患が死因として全死亡に占める割合は6〜8%のみであったが,一方で脳卒中既往があれば,その後の死亡イベントリスクは増加していた.
◎日本の実臨床データでは,臨床試験とは異なり,悪性腫瘍や感染などの非心血管死(non-CV death)が死因として半分以上を占めていた.
◎抗凝固療法,リズムコントロールで心房細動をケアしているだけでは十分ではなく,ますます高齢化し,多様化する心房細動患者においては,専門領域の垣根を超えたtailor-made approachが必要な時代になってきていると言える.
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