書評
—鈴木 慎吾 著—続・外来診療の型—苦手な主訴にも同じ診断アプローチ!
岩田 健太郎
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1神戸大学大学院医学研究科 感染治療学分野
pp.239
発行日 2023年2月10日
Published Date 2023/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228728
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「守破離」という言葉がある.修業における成長過程を示したもので,まずは師匠や流派の方法を忠実に「守」り,この型をあえて「破」って能力を発展させ,さらに「離」れて自分のスタイルを確立させていく,というものだ. 日本の外来診療教育にはこのような「守破離」がない.というか「守」がそもそもない.米国で内科研修を受けた僕はこのことをいつも不満に思っていた.昨今は初期研修にも一般外来研修が組み込まれ,外来診療教育に力を入れている施設も増えてきたが,それでも多くの研修医たちは外来診療の「型」を教わることなく,ときに指導医の外来診療の見様見真似,ときにロールモデル「ゼロ」のままで悪戦苦闘している.したがって,その多くは「型なし」のままで我流に陥るのだ.
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