らいぶらりい
—鈴木八重子著—看護記録,他
細貝 怜子
1
1弘前大学医学部付属病院
pp.42-43
発行日 1963年9月1日
Published Date 1963/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202610
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- 文献概要
看護婦の取り扱う記録について,目的,様式,内容,記録上の注意,記載方法など一般的な項目に加えて,看護記録の記載例,様式例を豊富に盛り込み,付録も含めて87ページのこの小冊子は,簡素によくまとめられていて,たいへん読みやすく理解しやすいと思いました.
著者が序文の中で「看護業務がますます広範となり,質的にも深く掘下げられてきて複雑化し,また看護独自の主体性も確立されてゆく傾向にあるとき,記録のあり方もどんどん改善され,能率化されてゆくことが予想される.じっさい看護業務のタイムスタデーを行なってみると記録,報告にかなりの時間がさかれていることに気づく,ほんとうに必要でかつ有用な記録を,正確に能率よく行なえるようまたよりよい記録の様式内容を生みだすためのひとつの過程として,この小冊子が役だてられれば……」と述べられています.まことにそのとおりで管理の立場にある者はもとより,現場で働く看護婦のひとりひとりが,看護業務に不可欠な記録について再認識し,それぞれの施設で目的にかない,現実に即応した看護記録を継続的に研究してゆかなければならないと痛感しています.こうしたときに,多くの貴重な実例をもってよい手引をしてくれるこの小冊子が発行されたことをよろこんでおります.
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