特集 プライマリ・ケアにおける神経症候へのアプローチ
各論(症状編)
頭痛の診かた—くも膜下出血などの危険な頭痛,片頭痛などの頻度の高い頭痛の鑑別ポイント
菊井 祥二
1,2
,
竹島 多賀夫
1,2
1社会医療法人寿会富永病院脳神経内科
2社会医療法人寿会富永病院頭痛センター
キーワード:
頭痛診療
,
片頭痛
,
くも膜下出血
,
国際頭痛分類第3版
,
ICHD-3
Keyword:
頭痛診療
,
片頭痛
,
くも膜下出血
,
国際頭痛分類第3版
,
ICHD-3
pp.2258-2261
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227332
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Point
◎片頭痛の病態仮説として,三叉神経終末からsubstance Pやcalcitonin gene-related peptideなどの神経伝達物質が放出され,血管拡張や神経原性炎症が引き起こされることにより片頭痛発作が誘発される三叉神経血管説が提唱され,現在まで広く受け入れられている.
◎頭痛診療では,くも膜下出血などの緊急性の高い二次性頭痛を鑑別することが第一歩となる.二次性頭痛の鑑別は問診,身体所見,神経学的所見を丁寧にチェックし,画像検査や血液検査,髄液検査などを組み合わせて進める.
◎慢性的な頭痛のために医療機関を受診する患者の多くは片頭痛である.一次性頭痛の鑑別では,片頭痛があるかどうかを意識して問診する.
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