特集 血液疾患をプライマリ・ケアではどこまで診て,どのように専門医と連携をとるべきか?
診断・治療方針決定のために専門医へ速やかに紹介することが望ましい場合
蛋白上昇,アルブミン低値,免疫グロブリン増加
北舘 明宏
1
1秋田大学医学部血液腎臓膠原病内科
キーワード:
M蛋白
,
多発性骨髄腫
,
リンパ形質細胞性リンパ腫
,
原発性マクログロブリン血症
,
アミロイドーシス
Keyword:
M蛋白
,
多発性骨髄腫
,
リンパ形質細胞性リンパ腫
,
原発性マクログロブリン血症
,
アミロイドーシス
pp.2152-2156
発行日 2021年12月10日
Published Date 2021/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227947
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Point
◎蛋白上昇や免疫グロブリン異常は,多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症といったM蛋白関連疾患の診断契機となる重要な検査所見である.
◎多発性骨髄腫は新規薬剤の登場により大幅に治療成績が改善されており,その進歩の恩恵を受けるためにも,適切なタイミングでの血液内科専門医への紹介が重要となる.
◎腫瘤による神経圧迫など緊急に治療介入が必要な骨髄腫関連診断事象を認めた際には速やかな血液専門医へのコンサルテーションが必要である.
◎意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS),くすぶり型骨髄腫は経過観察となるが骨髄腫診断事象以外にもアミロイドーシスの有無などを確認し治療介入を要するM蛋白関連疾患を見逃さないことが肝要である.
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