特集 リンパ腫診療―診断の入り口から治療まで
各病理組織型のリンパ腫の治療
リンパ形質細胞性リンパ腫
内田 俊樹
1
1日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院血液・腫瘍内科
キーワード:
リンパ形質細胞性リンパ腫
,
原発性マクログロブリン血症
,
過粘稠度症候群
,
MYD88L265P遺伝子変異
,
ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬
Keyword:
リンパ形質細胞性リンパ腫
,
原発性マクログロブリン血症
,
過粘稠度症候群
,
MYD88L265P遺伝子変異
,
ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬
pp.223-226
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_223
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Summary
▪リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)は骨髄を主な病変の場とし,しばしばIgM型M蛋白を伴うまれな低悪性度B細胞リンパ腫の一つである.
▪増加したIgM型M蛋白に関連し,過粘稠度症候群などの多彩な随伴症状を合併し,特徴的な臨床像を呈する.
▪症候性となった時点で治療を開始する.治癒は困難であり,治療目標は無症候性への再導入である.
▪高率にMYD88遺伝子変異が認められることが報告された後,病態解明が急速に進められ,関連したシグナル経路をターゲットとした分子標的治療薬(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬)が臨床応用されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2021