特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?
抗凝固薬の特性を理解する
ワルファリンの適応と使用法
後藤 信哉
1
1東海大学医学部内科学系循環器内科学
pp.268-271
発行日 2019年2月10日
Published Date 2019/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226041
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Point
◎ワルファリンはビタミンKの還元と共役する血液凝固因子第Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ因子の機能的完成を阻害することで抗凝固作用を発揮する.
◎PT-INRは血漿に組織因子とリン脂質を添加して血液凝固時間を大まかに把握する指標であり,ワルファリンの薬効モニタリングに用いる.
◎局所での血栓性が高い僧帽弁狭窄症,機械弁,血栓性素因を有する患者では,特定の凝固因子を選択的に阻害する直接経口抗凝固薬(DOAC)では効果が期待できないため,個別最適化治療が可能なワルファリンが選択される.
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