特集 内科医のためのクリニカル・パール3
感染症
心にのこる症例
「心臓が痛いです」と言ってくれたら
笠原 敬
1
,
平位 暢康
1
,
藤倉 裕之
1
1奈良県立医科大学感染症センター
pp.1664-1667
発行日 2017年9月10日
Published Date 2017/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225117
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Case 1
肉眼的血尿の原因は?
症例1
数日前からの右腰痛を訴えていた50歳台の女性が,今朝からの突然の肉眼的血尿のため救急車で搬送されてきた.腹部造影CTおよび血管造影検査で右腎動脈瘤が発見され,コイル塞栓術が行われた.
術後,発熱が持続するため血液培養を行ったところ,α溶血性レンサ球菌(Streptococcus viridans group)が検出された.あらためて病歴を確認したところ,患者は3カ月前に他院で椎体炎と診断され入院していた.入院中はイミペネムを2週間(1回0.5g,1日2回),次いでセフォゾプランを2週間(1回1g,1日2回)投与され,退院後は4週間レボフロキサシン,次いで8週間クラリスロマイシンを内服していたらしい.
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