書評
—がん・感染症センター都立駒込病院大腸グループ 編 高橋慶一,小泉浩一 責任編集—大腸癌診療ポケットガイド
藤田 力也
1,2
1昭和大
2三喜会
pp.1217
発行日 2017年7月10日
Published Date 2017/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225009
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大腸癌の罹患患者数が胃癌を超える勢いで増加している.特に男性・女性の総計では癌死亡率のトップになって久しいが,大腸癌診療に当たっては整理しなければならない,あるいは知っておくべき問題点は多い.
大腸癌の効率的な検診はどうすべきか,受けたくない大腸内視鏡検査は本当に楽にできるのだろうか,手術は開腹が良いのか,腹腔鏡手術が良いのか,手術前に化学療法を受けるほうが良いと聞いたがそうだろうかなどなど,患者からの質問も多いこの頃である.また,血便,腹痛などの自覚症状に頼る診療では手遅れになることもしばしばである.特に右側結腸(上行結腸)では手遅れになりがちで,左側(下行結腸・S字状結腸・直腸)では症状も出やすいので,予後が良いとも言われている.
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