連載 Webで読影! 画像診断トレーニング・6
診断に寄与する溝と左右差
石田 尚利
1,2
1三楽病院 放射線科
2東京大学医学部 放射線医学
pp.1491-1492,1667-1673
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224348
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次の3症例について,どのような病態が推定できますか? また,診断は何でしょうか?
症例1 80代男性.内科の定期受診で来院時に意識消失し転倒.目撃者によると左側頭部を床に強打した模様.転倒後は意識レベルJCS Ⅰ-2,血圧133/94mmHg,脈拍54回/分.頭蓋内精査のため頭部CTを施行した.
症例2 90代女性.1カ月前より歩行がしづらく,徐々に立ち上がりと左半身の動きが緩慢になり,在宅医から紹介受診.下肢優位の左片麻痺を認めるが,Babinski反射は両側で陰性.過去に脳腫瘍を指摘されたことがある.頭部CTを施行した.
症例3 60代男性.朝から傾眠傾向で問いかけに対して反応が悪く,昼過ぎに右半身の麻痺に気づいた家人が救急要請.来院時,意識レベルはJCS Ⅰ-1,右半身の完全麻痺を認めたため,頭部CTを施行した(発症からおよそ3時間).
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