グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall
胃(11)—微小病変,Ⅱb病変
西俣 寿人
1
,
西澤 護
2
1鹿児島大学医学部・第2内科
2東京都がん検診センター
pp.1320-1326
発行日 1987年7月10日
Published Date 1987/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221028
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
西澤 病変が小さければX線診断もそれだけ難しくなってきます.10mm以下,あるいは5mm以下というものを見つければ,それだけで早期癌あるいは粘膜内のものだという診断もつくと思います.そういう意味で,微小病変の診断は重要です.また,いわゆる平坦なⅡb型というものを探せば,これまたほとんどm癌と考えてよいと思います.そういうわけで,胃癌の診断の限界を見極める,あるいは早期癌の中でもその初期像を見つけようというためには,どうしても微小病変あるいはⅡb型の早期癌というものを探す努力をしなくてはなりません.
もう1つ,次回に予定している胃底腺領域から発生するスキルスの早期診断,すなわち胃底腺領域の未分化の微小癌を探すということにもつながってくると思います.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.