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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
微生物学的検査
細菌関連検査
Helicobacter pylori
Helicobacter pylori
山口 太輔
1
,
藤城 光弘
1
1東京大学医学部附属病院光学医療診療部
pp.551-553
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223381
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検査の概要,異常値の出るメカニズム,判断基準
Helicobacter pylori(以下,H. pylori)の診断法には内視鏡を用いた侵襲的な検査法〔培養法,組織鏡検法,迅速ウレアーゼ試験(rapid urease test:RUT)〕と内視鏡を用いない非侵襲的な検査法〔尿素呼気試験(urea breath test:UBT),抗体測定法,便中抗原測定法〕があり,それぞれに長所や短所がある(表1)1).それぞれの特徴を以下に述べる.
◆培養法
H. pyloriの唯一の直接的証明法であり,特異性に優れ,薬剤感受性試験を実施することができる.採取された標本は直ちに輸送培地内に入れ,冷蔵保存し48時間以内に分離培養を行う.薬剤耐性菌は1次除菌ではクラリスロマイシンに対する耐性菌が増加傾向にある(2010〜2011年耐性率31.0%).1次除菌,2次除菌で用いるアモキシシリンの耐性菌は比較的少なく(2010〜2011年耐性率16.9%),2次除菌に使用されるメトロニダゾールの耐性菌はさらに少ない(2010〜2011年耐性率3.4%)2).診断精度は感度68〜98%,特異度は100%と報告されている(表2)3).
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