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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
微生物学的検査
細菌関連検査
ASO,ASK
ASO,ASK
辻 章志
1
1関西医科大学小児科学講座
pp.530-531
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223372
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検査の概要
A群β溶血性連鎖球菌(group A β-hemolytic streptococcus:GABHS)の菌体外産生物質である溶血毒素ストレプトリジンOに対する抗体のanti-streptolysin O(ASO)と,酵素ストレプトキナーゼに対する抗体のanti-streptokinase(ASK)を測定する.1932年,ToddらによってASOの測定法が開発されて以降,広く応用されている.
ASOとASKは主にIgG抗体であるためGABHS感染後7〜10日経過してから上昇し,2〜5週間後に最高値に達して6〜8週間持続し低下する1).ASOやASKの値が高値を示すのは,GABHS感染による急性期ではなく回復期以降である.続発性疾患である溶連菌感染後急性糸球体腎炎(post streptococcal acute glomerulo nephritis:PSAGN)やリウマチ熱に罹患したときには,細菌培養法や抗原迅速検査を施行してもGABHSを検出しないことが多いため,血清ASO・ASKの測定は続発性疾患の診断にも有用である.
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