増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
内分泌学的検査
性腺
hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
岩原 由樹
1
,
久保田 俊郎
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科生殖機能協関学
pp.378-379
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223317
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
ヒト絨毛性ゴナドトロピン(human chorionic gonadotropin:hCG)は妊娠の成立,維持に重要な働きをする糖蛋白ホルモンであり,分子量は約37,000でα,β鎖の非共有結合により構成される異分子二量体である.α鎖は下垂体前葉から分泌される黄体ホルモン(LH),卵胞刺激ホルモン(FSH)のα鎖と免疫学的に同一のもので,構造もほぼ同様である.β鎖は145個のアミノ酸配列からなる分子量23,000の糖蛋白であり,LH, FSHなどのβ鎖とは異なっている.特にhCG-β鎖のC末端にはLHのβ鎖にないアミノ酸配列があり,hCGβ-CTP(carboxyl terminal peptide)と呼ばれている.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.