増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
血液生化学検査など
ビタミン
ビタミンB12,葉酸
橋詰 直孝
1
,
佐藤 裕子
1
1人間総合科学大学人間科学部健康栄養学科
pp.300-301
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223288
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検査の概要
ビタミンB12,葉酸はビタミンB6と共役して正常な造血に働く.表1に示す欠乏症や欠乏状態の時,ビタミンB12と葉酸はともに巨赤芽球性貧血症,高ホモシステイン血症をきたすので鑑別の時に検査する.
ビタミンB12と葉酸の測定法は,従来,競合的蛋白結合を利用したRI法が行われていたが,近年,化学発光免疫測定(CLEIA)法がある.また葉酸の測定法は,液体クロマトグラフ質量分析(LC/MS/MS)法がある.検体はビタミンB12,葉酸ともに空腹時採血,血清保存は当日なら室温(遮光)で,1日なら冷蔵(4℃),長期保存は冷凍(-80℃)である.特に注意すべきことは,ビタミンB12,葉酸でEDTA血漿は高値に出る.葉酸は溶血すると赤血球中の葉酸の影響で高値に出る.
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