講座
葉酸とビタミンB12〔その1〕
小田 正幸
1
1東大田坂内科
pp.60-62
発行日 1956年3月1日
Published Date 1956/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611201026
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
悪性貧血はわが国では数が少いが欧米ではそれ程稀でない病気である.これは普通みられる貧血といろんな点で相違し,大赤血球性高色素性貧血であり,また特有の舌炎,消化管障害,神経障害等がある.
既に1926年ミノツト及びマーフイが生の肝臓がこの病気に有効なことを報告して以来,この有効因子の研究がさかんとなつた.キヤツスルは生の肝臓だけでなく正常人の胃液中に悪性貧血を治す成分が含まれていることを見出し,前者を外因子,後者を内因子の名でよんでいる.
Copyright © 1956, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.