今月の主題 栄養
技術解説
ビタミンB12と葉酸の測定法
田中 信夫
1
Nobuo TANAKA
1
1東京慈恵会医科大学青戸分院内科
pp.33-42
発行日 1982年1月15日
Published Date 1982/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911460
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ビタミンB12および葉酸は造血ビタミンの一種として知られ,これらビタミンの摂取量の不足,吸収障害および需要増大などの原因に基づく生体内ビタミン含有量の減少あるいは利用障害は,骨髄造血細胞の核酸合成障害をきたし,巨赤芽球性貧血正(me-galoblastic anemia)を発症する1〜4).
他方,血液中ビタミンB12が異常に増加する,いわゆる高ビタミンB12血症5〜7)は急性骨髄性白血病,慢性骨髄性白血病,急性前骨髄性白血病8,9),真性多血症,肝障害4,10,11)およびある種の悪性腫瘍12,13)においてみられ,特に慢性骨髄性白血病および急性肝障害時に起こる血中ビタミンB12高値はそれらの臨床診断に有意義である.
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