増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
血液生化学検査など
蛋白
ハプトグロビン
田中 寿幸
1
,
林 由里子
1
,
藤田 清貴
1
1群馬パース大学保健科学部検査技術学科
pp.134-135
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223228
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検査の概要
ハプトグロビン(haptoglobin:Hp)は電気泳動においてα2領域に検出される糖蛋白である.Hpは主として肝臓で合成され,血中半減期は3〜5日と短い蛋白であるため,重症肝障害の場合,その血中濃度は著減する.
Hpは酸化物質である遊離ヘモグロビン(haemoglobin:Hb)と特異的に結合することで,酸化的組織障害から生体を守っている.また,遊離Hb-Hp複合体は,腎糸球体から尿中への鉄の喪失を防いでいる.一方で,Hpは急性期蛋白であり,炎症性疾患(感染症,膠原病など),組織壊死(心筋梗塞など),悪性腫瘍などで血中濃度が上昇し,その活動性の指標となる.
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