特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
血液生化学検査
蛋白
ハプトグロビン
西脇 嘉一
1
,
小林 正之
1
1東京慈恵会医科大学柏病院血液・腫瘍内科
pp.140-141
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101752
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
ハプトグロビン(haptoglobin:Hp)は糖蛋白で,2個のα鎖(軽鎖,α1:8.9kDa,α2:16kDa)と,ヘモグロビン(Hb)結合部位である2個のβ鎖(重鎖,40kDa)で構成されている1).HpはHp1-1(日本人での出現頻度は5.7%),Hp2-1(同33.3%),Hp2-2(同49.3%)の3亜型に分類されるが,これはα鎖に遺伝的多型があるためである2).
Hpの主要産生臓器は肝臓であるが,Hp遺伝子はマウスの肺,皮膚,脾臓,腎臓,脂肪組織にも発現が認められている.Hpの産生は成長ホルモン,インスリン,エンドトキシン,プロスタグランディン,IL-6により亢進する3).
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