SCOPE
腎動脈内アブレーションが治療として確立されるには—HTN3試験でみえてきた問題点と今後の方向性
奥山 裕司
1,2
1大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学
2大阪大学大学院医学系研究科先進心血管治療学寄附講座
pp.400-404
発行日 2015年2月10日
Published Date 2015/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223134
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本稿のポイント
・交感神経活性の過剰亢進が高血圧の発症と進展過程に重要である.
・腎実質障害などで腎知覚神経を介した中枢へのシグナルが増加し,全身的な交感神経活性化が生じる.
・腎動脈内の高周波通電で,治療抵抗性高血圧症例において大きくかつ持続的な降圧が得られることが報告された.その機序は高周波通電によって腎動脈周囲の腎神経が傷害されたためと推定されている.
・今後,①腎神経焼灼確認法の確立,②事前に良い適応の患者を選定する方法の開発,が急務である.
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