連載 臨床実践
Medical Current of
肝疾患—慢性肝炎とインターフェロン/G型肝炎ウイルスとTTウイルス
柴田 実
1
1昭和大学医学部第二内科
pp.181-185
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905778
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はじめに
看護婦を含めすべての医療従事者は肝疾患の最近の動向を把握する必要がある.わが国には250万人以上の肝疾患患者の存在が推定され,年間3万人以上が肝がんで死亡しており,肝疾患はまれな疾患ではない.さらに,肝がんの年次別死亡数は1980年以降増加し続けており,今後も増加が予想されている1).一方,最近の肝臓病の理解のためには従来の臨床知識に加え,分子生物学,ウイルス学,免疫学,遺伝学,画像医学などの多くの新しい知識が要求されるため,肝疾患は専門家以外にはややもすると敬遠されがちな分野である.看護婦を主体とし,さらに種々の医療従事者が肝疾患を理解する一助となるように,最近の話題をいくつか解説する.肝疾患の最近の進歩は著しく,今回紹介できない話題も多数存在する.興味をお持ちの方はアニュアル・レビュー2)などの成書も参照にしていただきたい.
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