今月の主題 ウイルス肝炎1990
そこが知りたいウイルス肝炎最近の知見
肝炎ウイルスと肝細胞癌
金子 周一
1
,
足立 浩司
1
,
鵜浦 雅志
1
,
小林 健一
1
1金沢大学医学部・第1内科
pp.1510-1511
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909571
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肝細胞癌(肝癌)は,胃癌,肺癌についで頻度の高い癌であり,比較的若年から発症すること,また発症後の生存率が低いことから社会的にも大きな問題となっている.
肝癌の発症に関与する因子としては,肝炎ウイルス,かび毒,喫煙などが重要視されているが,なかでもB型肝炎ウイルスと肝癌の密接な関係はは疫学1)だけでなく感染実験からも証明されている.また,C型肝炎ウイルスは1989年に報告された2)ばかりであるが,このウイルスが多くの肝癌症例に関与していることが明らかとなってきた.
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