今月の表紙
急性骨髄性白血病の白血病細胞(1)
日野 志郎
1
1東京逓信病院内科
pp.1173
発行日 1968年10月10日
Published Date 1968/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223061
- 有料閲覧
- 文献概要
骨髄芽球というものを考える上に残されているもうひとつの道は急性骨髄性白血病(AML)である,AMLにみる白血病細胞は,一般的にいって骨髄球系の幼若細胞だとされ,不用意に骨髄芽球とよばれていることが多い,しかし核が不正形であるのは,正常の骨髄芽球とは違うというので,paramyeloblast(傍骨髄芽球)といって区別する場合がある.また,アズール顆粒を多くもつのが多いときには,前骨髄球性白血病とよび分ける傾向にある.
わたしが最近経験した11例のAMLに,かつて診た赤白血病の白血病期1例を加えて写真にとり,それぞれの症例から代表的な細胞を選んで並べてみたところ,4例ずつの3群に大別できた.最初に掲げる群に属するのは,いずれもペルオキシダーゼ反応陽性の骨髄芽球というべきものである.
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.