今月の表紙
急性骨髄性白血病の白血病細胞(2)
日野 志郎
1
1東京逓信病院内科
pp.1318
発行日 1968年11月10日
Published Date 1968/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202434
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第2の群に属するこの4例は,ペルオキシダーゼ反応が陰性という共通点をもっている.臨床経過のうえからみると,ふつうのAMLとは少し違ったところがあり,それぞれひとくせあるものであった.
アメリカではときどき幹細胞白血病ということばを使っている.Dameshek & Gunzがいうようにリンパ芽球と幹細胞はペルオキシダーゼ陰性なら,これらの細胞がリンパ芽球でないとすると幹細胞だということになる.しかし定義のうえから幹細胞というものはあるにしても,形態学的にはつかまっていない(Wintrobe)し,Dameshekらのいう幹細胞が多潜能をもっているとの証明もないから,幹細胞とよぶにはうしろめたさを感ずる.
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