特集 循環器薬up to date 2015
循環器領域における主要薬剤の使い分け
ワルファリンと新規経口抗凝固薬(NOAC)
鈴木 信也
1
,
山下 武志
2
1心臓血管研究所付属病院循環器内科
2心臓血管研究所
pp.130-133
発行日 2015年1月10日
Published Date 2015/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223037
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ポイント
●ワルファリンは凝固カスケードの出発点となる第Ⅶ因子の合成を阻害するが,NOACはその合成および活性を阻害しない.
●ワルファリンの効果は食事やほかの薬剤の影響を受けて大幅に変動する可能性があるが,NOACの効果は食事やほかの薬剤の影響をほとんど受けない.
●NOACはワルファリンと比べて脳梗塞発生率を変化させず頭蓋内出血を半減させる.消化管出血は約20%増加したが,総死亡を約10%減少させる.
●NOACは相互作用が少なく治療域が広いため,定期的なモニタリングは必要ないとされるが,ごく一部で血中濃度が過剰となるため初期反応を凝固マーカーで確認しておくとよい.
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