カラーグラフ Oncology Round・4
慢性リンパ性白血病との鑑別が問題となった悪性リンパ腫の1例
片山 勲
1
,
前田 昭太郎
2
,
稲福 睦美
3
,
今泉 孝敬
3
,
中山 義章
4
,
恩田 怜子
5
1埼玉医科大学・病理
2日本医科大学多摩永山病院・病理
3日本医科大学多摩永山病院・内科
4日本医科大学多摩永山病院・眼科
5日本医科大学多摩永山病院・中央検査室
pp.2619-2623
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223001
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リンパ球由来の悪性疾患は,リンパ性白血病と悪性リンパ腫に2大別されている.しかし,個々の症例については,そのいずれと呼ぶべきか決め難いことが少なくない.とくに従来,慢性リンパ性白血病chronic lymphocytic leukemia(CLL)と呼ばれてきたものの中には,最近の20〜30年間にCLLとは別個のものとして分離独立されたいくつかの類縁疾患が含まれているが,その中でもlymphosarcoma cell leukemia(LSCL)と呼ばれるものは,名のごとく,白血病とリンパ腫の両性格を兼ね備えており,一方的に白血病ともリンパ腫とも決め難い疾患である.今回提示するのは,この辺の概念と問題点を掘り下げて考えるのに好都合な症例である.
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