今月の主題 凝固・線溶系の臨床1989
治療—最近の動向
濃厚血小板製剤の適応
高橋 孝喜
1
,
十字 猛夫
1
1東京大学医学部附属病院・輸血部
pp.2392-2394
発行日 1989年11月10日
Published Date 1989/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222948
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●血小板輸血の必要性
急性白血病,再生不良性貧血患者などで強力な化学療法による骨髄機能抑制の結果,血小板減少症となる症例の対策に苦慮することが多い.原疾患に対する強力な治療はもちろん重要であるが,それを生かすためにも出血傾向などに対する治療が適切でなければならない.
原疾患にもよるが末梢血中の血小板数が2万以下となると,出血傾向が強まってくる.治療効果により当然骨髄機能が抑えられる期間,感染症の有無による体内破壊の亢進などの危険因子を想定して,適切な時期に十分な血小板輸血を行う必要がある.
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