特集 輸血2018―限りある資源を安全に,有効に活用するために
さまざまな血液製剤とその適応
血小板濃厚液
宮﨑 浩二
1
Koji MIYAZAKI
1
1北里大学病院輸血部
キーワード:
トリガー値
,
血小板輸血不応
,
補正血小板増加数
Keyword:
トリガー値
,
血小板輸血不応
,
補正血小板増加数
pp.735-739
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_735
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Summary
▪現在供給されている血小板濃厚液はすべて成分献血による保存前白血球除去製剤であり,輸血後移植片対宿主病予防のため放射線照射して輸血する.
▪通常の血小板濃厚液のほか,HLA適合製剤や洗浄血小板製剤などがあり,それぞれ適応に合わせて輸血する.
▪血小板濃厚液は,常温で振盪しながら保存するため,使用期限も採血後4日と短い.また,混入した細菌が製剤内で増殖し敗血症などをきたすことがあるため,輸血前に製剤の外観を肉眼で観察することは重要である.
▪研究報告によるエビデンスは限られているので,個々の適応に関しては,血液製剤の使用指針に準拠しつつ,患者の状態や血小板製剤の供給事情なども考慮して慎重に検討する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018