今月の主題 凝固・線溶系の臨床1989
トピックス
止血異常の分子生物学—先天性α2PI欠損症
青木 延雄
1
1東京医科歯科大学医学部・第1内科
pp.2310-2312
発行日 1989年11月10日
Published Date 1989/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222920
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α2-plasmin inhibitor(以下,α2PI)は,1976年にヒト血漿より始めて分離精製され,その性質が明らかにされた生理的な線維素溶解(線溶)の阻止因子である1).α2PIは,その後α2-antiplasminとも呼ばれている.α2PIは,糖を11〜14%含有する糖蛋白で,cDNAと糖含量より推定した分子量は約58,000である.電気泳動上,α2領域に移動度を有する.
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