講座 肺癌診療・7
肺癌の治療の現況(1)進行肺非小細胞癌の化学療法
国頭 英夫
1
,
江口 研二
2
1東京大学医学部・第4内科
2国立がんセンター・内科
pp.2716-2726
発行日 1988年11月10日
Published Date 1988/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222211
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多くの努力にもかかわらず,早期肺癌の診断は未だ困難であり,日常臨床の場で遭遇する肺癌は圧倒的に進行期のものが多い.したがって,外科手術・放射線照射などの局所療法には自ずから限界があり,全身療法として化学療法に頼らざるをえない.しかし,これまた多くの努力にもかかわらず,肺非小細胞癌の化学療法は不十分であり,肺小細胞癌の化学療法において1970年代に標準的方法が確立され,1980年代にはState of theArtまで設定されたのに比べ大幅に遅れている.以下,肺非小細胞癌(腺癌,扁平上皮癌,大細胞癌,他)の化学療法の現状と展望について概説する.
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