シンポジウム 末期子宮癌の治療
進行癌の化学療法
秋谷 清
1
,
山本 富士雄
1
,
鈴木 潮
1
,
中村 文竹
1
,
太田 明生
1
,
宮崎 通泰
1
Kiyoshi Akiya
1
1東京医科大学産科婦人科学教室
pp.1053-1060
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204507
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はじめに
Nitrogen musteredが癌の治療薬として初めて注目を浴び認識されてから,すでに約30年の歳月が流れ,この間数多くの抗癌剤が開発され,実験的にまた臨床的に検討を加えられてきたが,しかしわれわれ臨床医にとつて最も関心があり,問題となるのは次の2点であろうと思われる。すなわち,第1点は従来の癌治療の根幹である手術または放射線療法と併用して,より優れた治癒率をあげ得たかどうか?。第2は手術不能または放射線治療の無効な症例に使用して症状の改善--Radicalな治療対象にまで,level up--できたかどうかという点である。第1点に関しては,すでに内外の諸氏がその有効性を指摘し,われわれの成績も同様であるが,本稿ではテーマが進行癌であるので第2点についてこれから検討する。
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