今月の主題 腎疾患診療の実際
間質性腎炎
組織学的特徴
森 吉臣
1
1獨協医科大学越谷病院・病理部
pp.2618-2620
発行日 1988年11月10日
Published Date 1988/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222188
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尿細管・間質性腎炎(tubulo-interstitial nephritis,以下TIN)は腎臓の間質および尿細管を中心として炎症性変化を来している状態である.腎内動脈硬化症あるいは糸球体腎炎の際に見られる間質のリンパ球浸潤の意義については不明な点があるが,これを直ちに間質性腎炎とはいわない.間質の変化が二次的な現象として認められる場合は通常TINから除かれる.
WHOの尿細管・間質性疾患1)を参考にしていただきたいが,尿細管・間質を場とする疾患は多種類に及ぶ.その中でTINに分類されるものは,感染性,薬物性,免疫性に大別できる.それぞれの組織学的な特徴について記述する.
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