今月の主題 アスベストと中皮腫
各論(アスベストの診断・中皮腫の診断)
組織診―免疫組織化学的特徴による診断
木村 伯子
1
Noriko KIMURA
1
1国立病院機構函館病院臨床検査科
キーワード:
中皮腫
,
免疫染色パネル
,
ポドプラニン(D2-40)
Keyword:
中皮腫
,
免疫染色パネル
,
ポドプラニン(D2-40)
pp.1003-1007
発行日 2008年9月15日
Published Date 2008/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101692
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中皮腫の確定診断のためには,免疫染色を行って鑑別診断をする必要がある.免疫染色パネルと呼ばれる多数の抗体の一覧表の中で抗体の感度と特異度の高いものを使う.最少で有用な組み合わせはCAM5.2またはCK5/6,vimentin,calretinin,D2-40である.D2-40は自動免疫染色装置で染色すると感度が落ちるのでマニュアル染色が推奨される.上皮型のほとんどは上記組み合わせで診断が可能である.肉腫型の場合は,サイトケラチン陽性が決め手になるが,陰性の場合は診断が困難である.
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